コンテンツにスキップ

地図上の位置がズレている!?そんな時に疑うべき測地系の罠

正しい位置を入力しているはずなのに、想定と違う場所が地図上で表示されてしまうといった事象に遭遇していませんか?
その原因は測地系かもしれません。

測地系とは

国土交通省の国土地理院では、「測地系とは、国またはいくつかの国からなる地域単位で採用され、測量、地図作成、土地の管理、大規模土木工事などの基準となる測地体系」と紹介されています。
簡単に言うと地球上の位置を緯度経度で表す際の基準です。
日本で主に使われている測地系は、日本測地系、世界測地系の2種類あります。

測地系を意識する重要性

地図を扱う際、測地系を必ず決める必要があります。
測地系を決定せずに地図を作成すると、どのような事象が起こるのか具体的に説明します。

<世界測地系での(株)ナビタイムジャパン所在地の緯度経度(35.66718, 139.71503)を、世界測地系の地図に入力した場合>

tips_地図上の位置がズレている!?そんな時に疑うべき測地系の罠

▲測地系が統一されているので、地図上のピンの表示位置は、ナビタイムジャパンの所在地と一致しています。

<日本測地系での(株)ナビタイムジャパン所在地の緯度経度(35.663953, 139.718235)を、世界測地系の地図に入力した場合>

tips_地図上の位置がズレている!?そんな時に疑うべき測地系の罠

▲測地系が統一されていないので、地図上のピンの表示位置がナビタイムジャパンの所在地と一致しません
(南東に約450mズレています)。

このように、測地系を間違えてしまうとかなりの差分が出てしまいます。

例えば、スポットデータを持っていて、その位置で地図上にピンを立てたいといった場合には、それぞれがどの測地系を利用しているか事前に確認しておくことをオススメします。

NAVITIME API2.0では世界測地系をデフォルトで使用しています。

パラメータでも設定することが可能なので、必要に応じて測地系を変更してください。
(日本測地系:datum=tokyo, 世界測地系:datum=wgs84)

測地系に関するその他のTips

  • Google Mapは世界測地系です。
  • 今回、緯度経度は10進数の度表記を使いましたが、度分秒、ミリ秒で記載することも可能です。
    • 度(10進数) ⇔ 度分秒 ⇔ ミリ秒
    • 35.66718, 139.71503 ⇔ 35:40:1:848, 139:42:54:108 ⇔ 128401848, 502974108
  • NAVITIME APIで地図描画する際には、APIの機能で測地系の変換を行うことができますので、
    変換の必要がある場合は Map Tutorial を是非参考にしてみてください。