タクシー配車向けに、交差点の最適乗車場所を提案します！

近年の交通課題に対して、新しくNAVITIME APIにて提供開始したタクシー配車時に交差点での最適な乗車場所を提案する機能について紹介いたします。

目次

1. １．近年の交通課題とナビタイムジャパンの取り組み
2. ２．交差点付近の配車における課題と解決
3. ３．API新機能「交差点の最適乗車場所提案」とは
4. ４．まとめ

近年配車アプリの普及でますます便利になるタクシー利用。燃料費高騰など様々な要因で路線バスの路線廃止や運行本数も進んでいる中、交通弱者や増加する観光客の移動手段としても非常に重要になっています。

しかし、昨今話題のトラックドライバーの高齢化の問題が、タクシードライバーにも起きており、タクシードライバーは2010年の37万人から2021年には22万人と、大きく減少してきています。

（出典/引用）一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会：「Taxi Today in Japan 2023」

これにより、需要はあるが圧倒的に供給が不足する状態が今後ますます進行すると予想され、新たな交通手段の模索や、事業者側でのドライバー確保に向けた様々な取り組みなどが進んでいくと考えられます。

ナビタイムジャパンでは、2000年の創業以来、独自の経路探索技術をもとに、様々なサービスを展開してきました。
各事業者が抱える交通の課題に向けて、我々ナビタイムジャパンがお役に立てることは何かないか、日々お客様からお話を伺い、研究開発を行っている中で、路線バス・鉄道事業者様、物流事業者様、タクシー事業者様などへのサービス提供を通じて、事業者様の業務支援や、ドライバーや利用者への安心・安全な移動のサポートを行っています。

さて、タクシーの配車に話は戻ります。
配車アプリにより、利用者が現在地からタクシーを呼ぶということが一般的になってきていますが、交差点付近での乗車に交通規制があることをご存じでしょうか。

道路交通法では交差点の側端から5メートル以内での駐停車は禁止されています。
利用者側でそれを把握していなければ、円滑な乗車ができず、また事故の発生の危険もあるため、交差点では半径5mでの配車ができないような工夫をする必要があります。

また、それだけでなく、目的地とは反対側に向かう車線側で乗車すると迂回して余計な移動を行うことになります。特に交差点では複数方向あるため、適切な位置から乗車しないと大幅な時間のロスが発生します。

タクシー配車時にあらかじめ目的地も指定されていれば、目的地までの進行方向がわかるため、それを考慮した乗車場所を提案できれば効率的な配車が可能になります。

ナビタイムジャパンでは、経路探索技術による地域交通の課題解決について研究開発を積み重ね、交差点における最適乗車場所を提案する、特許(特許第4058058号・特許第4619395号)も取得しています。

その技術をお客様のシステム内に容易に組み込んでご活用いただけるよう、Web APIの形式で今回提供を開始いたしました。


APIのリクエストと結果取得の流れは以下の通りです。
１）利用者の現在位置（配車位置）を出発地に、配車時に指定された行先を目的地に指定して、車ルート検索APIにリクエストします

２）レスポンスとして、目的地までの最適なルートが返却されるほか、出発地が交差点付近かつ乗車場所を変更した方がよい場合は、変更された出発地が返却されます（変更されたことがわかるフラグも合わせて出力します）

お客様側の配車アプリやシステムにて、上記をご活用いただくことにより、最適な乗車場所の提案ならびに、目的地までの最適なルートの確認を行うことができます。

ナビタイムジャパンでは、今後も、地域交通における社会課題の解決に向けて、研究開発やお客様向けの技術・サービス提供を続けてまいります。
何かお困りのことがありましたら、是非ご相談いただければ幸いです。

NAVITIME APIは90日間無料でAPIのお試し利用が可能です。ご興味があれば是非お問い合わせください。